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響気整体が共感する方へのインタビュー

Lotus Mama Yoga(ロータスママヨガ)

阿部幸江(あべゆきえ)さん


●ヨガをはじめたきっかけ
●ヨガで本能の感覚がオープンになる!
●顔が見えるコミュニケーションがしたい
●アヌサラ~流れに沿って、波に乗ること
●ロータスママヨガに至るまで
●ありのままの自分を受け入れる
●共感して響き合う 
●お腹に赤ちゃんがいることはスペシャルな時間
●命のバトンを渡すことを楽しむ 
●無事に産めたことに自信を持ってほしい 
●学校の「部活」みたいな場所を作りたい 

 
■『Lotus Mama Yoga(ロータスママヨガ)阿部幸江(あべゆきえ)さん



繋ぐこころ、響くカラダ、照らす未来」、第5回目となるインタビュー。
今回インタビューさせていただいたのは、「ロータスママヨガ」講師の阿部幸江(あべゆきえ)さんです。

「LOTUS(ロータス)」とは、「蓮(はす)の花」のことです。
蓮の花は「自分自身が本来持っている輝きに気づき、自ら光を放つもの」の象徴でもあります。つまりは「美しさ」の象徴です。

阿部さんは、冬の朝のように透き通った(凛とした)感受性と、しなやかで柔らかな感受性を兼ね備えている方だと思いました。

心身の軸がしっかり出来ているから、腹が据わっていて、自分独自のぶれないリズムがある。そして、他者とシンクロし、他者とさりげなく共鳴するような優しいハーモニーの感覚がある。だからこそ、その響きやメロディーも美しい。

女性的な感受性が妊娠や出産で開花すると、これほどまでに女性は美しくなるのだなという見本のような方で、ヨガという実践と哲学は、そういう女性の本能的な感覚や直観力を高めるための(一つの)手段としても有効だなと思いました。

また阿部さんは、とにかく頭の回転が早くて、エネルギッシュ。

すこぶるお話が上手で、楽器からサーフィンから大根(!)まで、比喩を巧みにわかりやすくヨガのことをお話ししていただきました。


■ヨガをはじめたきっかけ  


吉村光弘(以下、吉村):よろしくお願いします。
 
阿部幸江(以下、阿部):よろしくお願いします!

吉村:ご無沙汰しておりますけれども。

阿部:ほんとにご無沙汰してます。いつも年末になるとお会いできて、今年(2011年)も一年終わるんだなって(笑)。

吉村:そうですね。ちょうど昨年(2010年)の今頃、年末にお会いしてそれ以来ですね。
もっとも、阿部さんのブログの方は、ちょくちょく拝見させていただいていたのですけどね。

ではさっそくなのですが、阿部さんがヨガを始められたきっかけあたりから、まずはお話を聞かせていただけますか? 
ヨガはいつぐらいから始めたられたのでしょうか?

阿部:最初にヨガをやり始めたのが、上の子が二歳か三歳ぐらいの頃なので、たぶん13年前ぐらい前ですね。

吉村:あ、そうなんですね。結構前からなんですね。

阿部:はい。やり始めたのは古くて、まだ“ヨガブーム”みたいのが来る前に始めたんです。

きかっけというのは、子どもが2・3歳ぐらいになってちょっと落ち着いてきて、お稽古事とかにいくようになったんですね。それで、新宿に朝の7時ぐらいに待ち合わせて、子どもたちを引き連れて、たとえば田んぼで泥遊びをする、みたいなお教室にうちの子が通っていたのですね。

そうすると、一週間に一回ぐらい、まるまる一日、子育てから解放される日があったんです。で、これは何かできるかな~と思って、最初は新宿で買い物をしていたんですけど、ある時、ショーウィンドウに映っている自分の姿をふと見たら、なんだか背中が丸い感じだったんですね。産後に体重は戻ってはいたけれど、なんとなく体が下にダラっとしている自分にそこで気がついて、あ、これはまずいと思って…。

それでそのときのお友達のママと、週に一回か二回ぐらい、お仕事が早く終わった時とか旦那さんに子どもを見てもらっている時とかに、スポーツクラブに通うようになって、バレエを始めたんです。でも前屈で手がつかないぐらい体が硬かったので、バレエは楽しいけどちょっとキツイなと。で、ヨガにも行ってみたんですね。ヨガ以外にもエアロビクスとか、走ったりとか、ほかのトレーニングとかもやっていて、とにかく体を動かすことが楽しいな~みたいな感じだったんです。

ヨガはその当時は、まだ若い方とかでやっている方がほとんどいなくて、年配の方が体をほぐしたり、肩こりを緩和させるような感じだったんですけど、私にはそれがちょうどよかったんです。

最初のうちは、私もそんなにすぐにヨガにハマるような感じではなかったですね。あくまでスポーツクラブのいろいろあるプログラムのうちの一つで。まあ、ヨガをやると気持ちがいいなあとかそれぐらいに考えていました。もちろん、その当時はヨガを長く続けようとか、将来人に教えようとか全く思っていなかったですね。

吉村:そうですか。

阿部:はい。で、スポーツクラブに通うようになってから、夜寝る前にストレッチをしたりとかっていうのは、習慣になりつつあったんです。
一応、前屈して手がつく程度にはなって、体を動かすと気持ちがいいなあ、ぐらいの感じで。


■ヨガで本能の感覚がオープンになる!


阿部:それで二人目を妊娠した時に、そういえば「マタニティヨガ」と名のつくものがあったなあと。そういえば私、スポーツクラブでヨガをやっていたよねって思い出して、マタニティヨガのクラスに行ったり、本を見たりとかして、あらためてヨガをやり始めたんです。

吉村さんもそのあたりのことをよくご存知だと思うんですけど、妊婦さんってお腹の中の赤ちゃんを外敵から守るために、いろいろな感覚がオープンになりますよね。たとえば普段だったら普通に食べるものでも、何となく直観でいやな気がしてそれを食べなかったら、それを食べたほかの人は食中毒になっちゃった!みたいな、そういう話が山のようにある。

とにかく妊娠中は感受性が高まっているので、ヨガでひとつひとつ体が伸びていくときの感覚が、こんなにも気持ちがいいのものなのかと思ったんです。
妊娠してお腹と一緒に心もオープンになって、ヨガのレッスンで先生がおっしゃっていることも、すう~っと入ってきて、すごくゆったりした時間がここには流れているなあと思ったんですね。

ヨガに行った後は、お腹の赤ちゃんも元気によく動いて、その後はひゅう~って寝ちゃったりしているのがわかるんです。
それでヨガがすごく楽しくなってきて、行ける時にいったり、家でもポーズを取ったりだとかをしていたんです。

吉村:妊娠中にやっていたヨガっていうのは、マタニティさん向けのクラスだったんですね。

阿部:はい、そうです。

吉村:ちなみに場所はどういうところで?

阿部:病院とかでやるようなやつで。でもそこは瞑想などもいっぱいやるようなところだったので、それもすごく楽しかったです。

一人目を妊娠したときは、25歳ぐらいで妊娠したので、まだ若かったですし、そういう本能の感覚とか考えもしませんでした。けど、二人目の時は、ちょっと体も心もほぐれてきているところで妊娠していて、妊娠していること自体が楽しかったんですね。だから、お腹の中に赤ちゃんがいるなあって思うだけで、もうすごく楽しい!っていう感じでした。

一人目の時は、はじめてのことだったので、ちゃんと育っているかどうかが不安だったりして、お腹で赤ちゃんが動くと本を見て、「あ、動いた! 何月何日だから合ってる!」みたいな感じだったんです。そういうのが二人目の時はなくて、全然違ったんですね。妊娠している状態が楽しいなっていうのがあって、さらにヨガをやっているから感覚が開いていて。


■顔が見えるコミュニケーションがしたい  


阿部:で、二人目の子どもを無事に産んで、しばらくして落ち着いて、そろそろ仕事をしたいなと思ったんですね。
それはヨガの仕事をしたいなということではなくて、たんに働きたいなと思ったんです。

私、もともと、チラシのレイアウトとかデザインを考えて作って、というお仕事をずっとやっていたんです。
それは、ちょっと体を壊してやめたんですけど。

こういうデザインの仕事って、たとえばチラシを手にとって見た人に可愛いな、素敵だなと思ってもらうことを想像しながら作っているわけなんですけど、でも実際にどんな表情をしてその人がチラシを手に取ったかは、会っていないから直接的にはわからないですよね。

吉村:まあ、そうですね。反応があったとしても時間差があったり、あるいは間接的だったりしますからね。

阿部:そういう顔の見えにくいコミュニケーションではなくて、仕事を通じて相手の方がどんなことを感じて、実際にどんな表情になっているかが、直接見える仕事がしたかったんですね。だからべつに食べ物屋さんでもよかったんです。お料理をお出しして、それを食べた方が「美味しい!」っていってくれて、喜んで食べてくれる。そういう反応が直接返ってきて、それを見ることができる仕事がしたいなと思っていたんですね。

で、何がいいかな~と思ってネットとかで仕事を探していたんですけど、たまたま手に取った求人情報誌を見たら、ホットヨガのオーディションがあったんです。某大手ヨガスタジオが東京に初進出するということで、オープニングスタッフの募集があったんですね。

私、オープニングスタッフ好きなんです(笑)。何もないところから何かを作っていくという、その過程がすごく好きで。「オープニングスタッフ」って書いてあって、「ヨガ」って書いてあって、「あ、そういえばヨガ楽しかったな~」、しかもオープニングスタッフだ!って、その2つのキーワードですぐに申し込んだんです。自分の体の状態とヨガの経験とか、いっさい忘れて。求人誌を買ってから申し込むまで、たぶん30分ぐらいで(笑)。

ホットヨガのブームが来る直前ぐらいの時期だったのですけど、オープニングで募集しているから、とにかく人が足りない状態で、面接に行ったら来た人を全員とるみたいな感じでした。私は子連れの主婦なので、昼間しか働けなくて勤務時間とかが限られていたんですけど、パートみたいな感じで採用されたんですね。

それでヨガを教えるための研修を受けたんですが、その研修でヨガの入り口として一般的にイメージされるような美容面での効果だけではなくて、もっと奥深いヨガの哲学とかヨガの本質とか、ポーズ一つ一つの意味とかをすごく丁寧に教えていただいたんですね。

普通だったら高いお金を出して、ヨガのインストラクターコースで学ぶようなことを、その研修で丁寧に教えていただいたんです。すごくラッキーだったんですけど。ヨガはなんて奥が深いんだろう!って思って。それでそこで働くようになったわけです。

ホットヨガのクラスの場合、ある程度やるべきプログラムが決まっているんですね。まあ、場所によって違うでしょうし、私の主観もありますけれども。このポーズとこのポーズとこのポーズをやって、この時間になったらこうして…という風にプログラムというかマニュアルがあって、それをある程度こなしていって、順序良く説明して見せればいいんですね。

だから、そのプログラムの流れがちゃんとわかっていて、人前でデモンストレーションが出来れば、ヨガの本質的な知識や経験がまったくなくても、出来なくはないんです。

ただ、その研修でヨガの本質と哲学みたいなものをちゃんと聞いちゃったものだから、やっぱり人前でヨガを教えるということに対して引け目もあったんです。ヨガは五千年もの歴史があるのに、こんな私がこんな高尚なことをそんなに簡単にやったらまずいよね、みたいな…。でも、実際クラスで前に立たせていただけるので、それはすごくありがたくて。

生徒さんの中には、最初は美容目的とかでヨガを始める方が多いのかもしれませんが、ちょっとやると表面的なところではない、ヨガの本質的なところにだんだん気づいてくるんですね。女性ってやっぱり繊細だから。そうすると、そういう本質的なことを生徒さんにも質問されたりもして…。

私自身もそういうヨガの本質的な面をもっとクラスでも伝えたいんだけど、でもホットヨガのプログラムをこなさなくちゃいけない、っていうジレンマやギャップも自分の中に少しづつ芽生えてきたんですね…。


■アヌサラ~流れに沿って、波に乗ること  


阿部:で、それをもう少し何とかしたいなと思って、そこのスタジオで働いたバイト代を全部つきこんで、あらためてヨガのインストラクターの養成コースに行ったんです。そこからはもう必死で…。

実際にスタジオでヨガを人に教えていて、生徒さんもいるのに、自分がそれをうまく伝えられないっていうもどかしさがずっとあって、なんとかしなくっちゃって思っていて、だからそれこそ毎日ヨガのことばかり考えて勉強していましたね。

吉村:そのヨガの養成コースというのは、どういうところで…

阿部:いろいろなヨガの流派があることは、すでにわかっていたし、流派によってぜんぜん内容が違うということもわかっていたので、自分に合う流派を見つけるために片っ端から体験に行きました。とにかくいろんな所に行って、ヨガ仲間の友達とかにもどこがいいかな~なんて話していたら、ある方から「アヌサラヨガ」いいよって言われて。「ゆきえちゃん、たぶん気にいるんじゃない?」って言われたんですね。

それで、あ、そうなんだと思って、何の気もなしにぽ~んとアヌサラヨガの体験にいってみたら、養成コースが始まる一週間前だったんです。
でも養成コースに参加するには、この人とこの人のクラスに最低限出ていないとダメですって言われたので、はい、わかりました!って慌てて体験に行ったんですね。そしたらそれがすっごくよかったんです!

「アヌサラ」っていうのはどういう意味かというと、もちろんインドのサンスクリットの言葉ですけど、「流れに沿う」とか、「自分の心の動きとか流れに従ってついていく」、というような意味なんですね。

そこで教えていただいた先生が、サーフィンに例えてアヌサラの話をしてくださったんです。ちょうど夏だったということもあって。世の中、生きているものにはみんな「波」がありますよ、と。その波のことをヨガでは「スパンダー」というのですが、自分の心にも当然波がある。体にももちろん波がある。

でも、その波に無理に逆らうのではなくて、また、波に飲まれてしまうのでもなくて、波とうまくサーフィンして遊ぶみたいに、うまく同調して波と仲良くシンクロしていく…。アヌサラっていうのは、そういうような意味ですよということを聞いて、「アヌサラって素敵~♪」と思って、それでその場ですぐに養成コースに申し込んだんですね。

その時は、ある程度ヨガをやっていたから、自分の本能の感覚を直観的に信じるということに自信を持っていたので、ピ~ンと来たものに対して、すぐにパンと飛び込んでいけたんです。で、アヌサラはピ~ンと来て、いざそこに入ったら、やっぱり大当たりで、すごく私には合ったんですね。「これだ!」と思って。

吉村:その直観でピ~ンと来て、そのままパンと飛び込んでいったのは、それまでのヨガの経験で本能の、いわば動物的な直観や感覚が高まっていたというのがあるのでしょうね。

阿部:そうですね。それが大きいです。マタニティヨガが気持ちいいという感覚を知る前までは、自分の感覚で物事を決めてはいけないようなところもあったんです。きちんとした根拠がなければ、とか、本に書いてあるからこうだとか、とにかく頭や理屈で考えて、みたいなところが私の中にあったと思います。

でも頭で考えずに、頭を空っぽにして直観で動いている時のほうが、むしろ物事がスムーズに進みやすいんだなっていうことが、妊娠・出産の経験を経てだんだんわかってきたんですね。波に乗って自分の感覚通りにやれば、よりいい方向にいくんだ、みたいなパターンが出来てきた感じで、直観で決めて踏み込んでいくことにもまったく抵抗がなくて、何も迷わずに、嘘みたいにす~っとアヌサラの養成コースに入りました。

ただ、入ってからは悩んだし、迷いましたね。みんな周りはヨガ歴は長いし、出来がいいので「あ、やばいっ、大変なところに来ちゃたな…」みたいな。
「あっ、まずいな私、こんなことも知らないんだ!」みたいな(笑)。

それで、アヌサラヨガを一方で学びながら、スタジオでは生徒さんにホットヨガを教えていたのですが、毎日レッスンをしていると、生徒さんによって逆に私の感覚が高められていくのがわかってきて、たとえ同じプログラムを毎日繰り返していても、ものすごく気持ちがいいわけです。波がピタっときている時の気持ちのよさを何回も経験すると、余計にちゃんとヨガを教えたいなと思うようになって。だからもっと深くアヌサラヨガを勉強したくなりました。 

なので、必死に勉強して、なんとか自分の中にあるギャップを埋めたいというのがヨガを学ぶ原動力になりました。だからよくも悪くも私は叩き上げですね。

吉村:なるほど。妊娠・出産を経て、またヨガを行うことでますます体の感覚が開いて、そのことで心(気持ち)の面でも充実して、そしてまたヨガを教える側の立場としてのモチベーションや、やる気みたいなものもさらに高まってきたと。波にうまく乗ることで、心と体のバランスもフィードバックして、どんどん良くなってきたみたいな感じでしょうか。

阿部:そうですね。心と体のどちらが先でもいいと思うのですけどね。私の場合はたまたまそういう状況だったというだけで。


■ロータスママヨガに至るまで


吉村:現在の主な活動として「ロータスママヨガ」があるわけですが、そこに至るまでの経緯はどういう感じだったのですか?

阿部:ホットヨガはスタジオでもちろんやっていたのですけど、もっと自分に近い人に教えたかったというか、「教える」というよりは「伝えたい」というか、「一緒にやりたい」と思っていたんですね。

たとえばママのお友達をヨガに誘うとしますよね。「うちから20分ぐらいだから近いしどう?」って聞くと、着替えの時間とか、子どもを連れて来られないとか、いろいろなネックがあることがわかったんです。

大きい街だと子どもを連れていくのも大変だし、子連れでOKなのは、せいぜい一歳ぐらいまでだし、そうなると子どもを預けるところを探さなければいけなかったりするし、簡単に誘えないんですね。

吉村:ええ。

阿部:私自身も、出産後にヨガに行きたいなと思っていても、気軽には行けなくて、子連れでヨガのレッスンを続けるのは、そんなに簡単じゃないんだなというのはわかっていたのですが、でもその一方でママたちほどヨガが必要な人はいないと思ったんです。

というのも、自分にとってもヨガが必要だったんですね。
ヨガをやるとすごくすっきりするし、子どもに対してもイライラしなくなるので、とても穏やかでいられるし、仮に波があってもそれを温かく見守っていられる。そういうようなヨガの魅力をママたちに伝えられたら、みんな子育てするのがもっと楽しくなるんじゃないかなと思ったんです。

で、私の周りの人が楽しければ、それを見ている私自身も楽しいということでもあるので、自分の周りの人達が楽しんでくれるような状況をなんとか作れないかなと思っていて、ないんだったら自分で作っちゃおう!っていう感じで、今のロータスママヨガのコンセプトに繋がる活動を始めました。

でも、最初からいきなりサークルを立ち上げたわけじゃなくて、児童館とかに遊びに行ったときに、そこでたとえば「私、ヨガを習っていて、こういうところで教えているんです~♪」みたいなことを話したりすると、「あ、じゃあ、ぜひうちでもママさんたち肩がこったりしているからやってみませんか?」みたいな感じで、児童館で人がたくさんいる時にちょっとストレッチやったり、出来る範囲でヨガをやったりというところから始めたんですね。

そうしたら、みんなすごく気持ちがいいと喜んでいただいて。「これはいいね!」っていうことで、児童館の方もヨガのサークルを立ち上げようよみたいな感じで。

ママたちが自分たちで自主サークルを作って、私がそこに講師として行けば、会場を借りるのも営利目的ではないので安く借りられたりして、いろいろなメリットもあって。

吉村:なるほど。

阿部:私も教える生徒さんがいるというのは、すごくありがたくて。生徒さんがいないと先生って育たないのですから。いくらヨガの養成コースを出ていてもヨガの資格を持っていても、実際に人に教えなければ、まったく意味がないので。

吉村:そうですね。

阿部:そのサークルは今も続いていて、ヨガを教えさせていただけるというのは本当にありがたいです。

「ロータスママヨガ」のレッスンは、月曜日と火曜日だけなのですが、あとの日の午前中はいろいろなサークルの講師をしています。今日吉村さんが見学にいらしたサークルは、まだ出来たばかりで新しいのですが、他は4年とか5年ぐらい続いていて、すごくありがたいです。それぐらいママたちにとっても、そういう場が必要だったんだと思うんですね。

サークルをやっていると、いろいろなことがわかってくるんです。こういうところがこうなっていれば、もっとママが足を運びやすいんだなということが。

たとえば、月謝制だとちょっと尻込みしてしまう人がいるんだなとか、回数券制みたいに10回来たから安いとかではなくて、一回一回のレッスンにして、何回来てもいつも同じ金額でいいよっていうサークルを作れば、ハードルが低くなってママが来やすくなるんじゃないかなと思ったんですね。

子どもがある程度大きくなってくると、子どもたちが飽きちゃって走りまわったりしますよね。だから、落ち着いてヨガをするには、ママはあらかじめ託児をお願いしたりしなくちゃいけない…。そうすると前日までにそれを予約しなくちゃいけなかったりしますよね。そういうところが面倒くさかったりするんだな、ということがよくわかるんです。

産後ヨガのクラスって、だいたい赤ちゃんがつかまり立ちするぐらいの時期で終わっちゃうんです。子どもが一歳とかを過ぎると、普通のスタジオにはもう行けない…。そうするとヨガのレッスンに参加したくても、その後の受け皿がないですよね。それに気がついて、ないんだったら自分で作ればいいやと思って。何歳のお子さんが来てもいいよと。いつ来てもいいし、ただ、そのかわりこちらも子育て中なので、たまに都合がつかなくなる時もありますよと。

たとえば子どもがインフルエンザになったりしたら、突然レッスンをお休みする場合もありますよと。そのかわり、どんな人が来てもいいからというふうにすれば、お互いにメリットがあるなと思ったんです。私の手が空いてきた頃、うちの子が幼稚園に入った時に作ったんです。ちょうど幼稚園の目の前に運良く区の地域センターがあったんですね。うちから三分ぐらいのところで。

小さい子を連れていると、たとえば銀座のベビーヨガのサークルには参加しにくいですよね。銀座に行くまでが大変だから。一ヶ月に一回ぐらいだったら買い物も出来ていいけど、それが毎週だったら逆に通うのがストレスになりますよね。だから、おうちの近所の住宅街にある地域センターのほうが、ママも通いやすいなということに気づいたんです。そういうふうにして、ロータスママヨガのサークルが出来ました!

サークルは、とくに告知もせずに、お友達がお友達を連れてきてくれて。たしか2006年から始めました。最初はママたちにヨガを教えていたんですが、そのうち二人目、三人目を妊娠したり、お友達が妊娠したりして、また、産後間近だとちょっと体の状況が違うなということもわかっていたので、慌てて養成コースを取りに行って、マタニティさんにもヨガを教えるようになりました。

あと、そこで妊婦さんにちゃんと教えるためにも、私自身もっと経験を積まなくちゃならなかったので、「ファミトピア」さんというところでも講師をしています。


■ありのままの自分を受け入れる  


吉村:「ロータスママヨガ」の名前の由来を教えていただけますか?「ロータス」というのは「蓮」の花のことですよね?

阿部:はい。蓮の花っていうのは、お釈迦様の台座に使われるぐらいとても神聖なものなので、ヨガをやっている人たちには、とくに特別なお花です。

蓮の花って、綺麗なお水の中では育たないんです。たとえば流れがサ~っとしている川とか、綺麗な澄んだ湖とかでは育たないんですね。
逆に泥沼みたいな、グジュグジュしたところでこそ育つんです。

蓮の花が咲いているところは、いわば天界。そこではすごく綺麗な花が咲いている。

けれども、その下の根っこのところは泥水の中なわけです。つまり、泥水の中でいろいろな大変な経験があって、いいことも嫌なことも含めていろ~んな刺激があると、す~っと茎が伸びて綺麗な花が咲くよ、という意味です。

泥沼の中でいろいろな経験があっても、それを糧にして栄養にして伸びていくと、やがて綺麗な花が咲くんだということを、蓮の花は象徴しているんですね。
ママもそういうところを一緒に目指しましょうね、って。

なので、ママたちも子育てで大変だったり、いろいろなことがあって思うようにいかないこともあるかもしれないけど、そういう大変な経験が女の人をより美しくしていくんだよっていうことを伝えたいんですね。そういう経験があるからこそ、お母さん特有の強さみたいなものも育って、やがて綺麗な花が必ず咲くよ、っていうことをメッセージとして伝えることが出来たらいいなと思って「ロータス」と付けました。

ただ、ヨガのスタジオは「ロータス」ってつくところが山のようにあるので、「ロータス」に「ママ」と付けました。
「ママ」というのは“お母さん”という意味ももちろんあるのですが、それだけではなくて、「ありのまま」の自分を受け入れるという意味も実はあります。

吉村:ああ、なるほど。「ありの“まま”」のね。「そのまま」というね。

阿部:はい。たとえば、何かをポジティブに前向きに考えたい時に、自分が本心で感じている気持ちを無理に殺してしまうと、どこかで苦しくなってしまいますよね。でもつらい時はつらいし、嫌なときは嫌ですから…。そういう時でも、「その“まま”」「ありの“まま”」でもいいんだよって、丸ごと受けとめて肯定してあげることが出来たらいいなと思うんですね。

そういうふうに無条件に思えるのが、お母さんなんじゃないかなと私は思うんです。そういう目で子どものことも受けとめてあげられたら、子どもはすごく幸せだし、自分自身のことも子どもを育てるようにみてほしいんですね。

たとえば何かが上手くできない時に、「今はまだできないんだね。よしよし」って。
「でもそのままでいいんだよ」って、自分でも思えることが出来たらなって。

だからまずは、そういう自分を否定しないで、自分自身であることをそのまま受け入れてあげて、そういうつらい気持ちを受けとめた上で「じゃあ、どうなりたいの?」っていうことを考えることが出来たら、蓮の花のように綺麗な花が咲くと思うんですね。「ロータスママ」の“ママ”にはそういう意味も込めています。

吉村:なるほど、よくわかりました。思いの込もった素敵なネーミングだなと思います。ちなみに僕の一番好きな花も蓮の花だったりします!


■共感して響き合う  


吉村:実際に阿部さんがヨガのレッスンをする上で、どういうことにやりがいを感じるというか、どういうところに楽しみを感じますか?

阿部:お母さんって子どもが何かが出来るようになったり、少しづつ成長して育っているのがわかると、すごく幸せじゃないですか。それと同じような感覚がヨガを伝える上でもありますね。

ノリとしては「部活の先輩」みたいな感じで、あんまり自分が楽しいからそれを人にも伝えたい!みたいなところもあったりします。「ちょっとこれ、楽しいでしょ?」って見せて、それに共感してもらって、自分と好きなことを共有してくれる人がいるとすごく嬉しいというか。

吉村:ああ、同調して共感してくれるとね。それは嬉しいですよね。

阿部:とにかく共感して、響き合いたいんですね。私、小さいころ音楽が好きでブラスバンド部だったんです。

吉村:あっ、そうなんですか!

阿部:はい。音楽が好きで。何人かでヨガをやっていると、瞑想をしている途中で、呼吸の波が合う時があって、その場にいい空気が流れ出す時があるんですね。ピーンとした綺麗な空気が流れるというか、集中出来ていて、でも周りのことが全部わかっていて、体が勝手に動かされるような瞬間があって。すごくいい音楽を聞いたような状態になるんです。うまく全体の音が響いて、オーケストラがバシッと決まった時みたいに。それが楽しくてはまっちゃう。

楽器のように体をチューニングして、いい音が鳴っている感じというか、そういう音を聞いているとすごく心地良いし、いい音楽を聞いているようで楽しいですね。スタジオでやっていた時の生徒さんに、今でもプライベートでヨガのレッスンをすることもあるのですが、一人でやっている時も楽器を演奏するみたいな感じです。

だから私の場合、ヨガを「指導」しているという感じはあまりないんです。もともとみなさんいいものを持っているので。
私はあくまで「指揮者」として「その楽器が一番いい音が鳴るのはどこだろう?」って探っているだけ、みたいな感じです。

吉村:それは面白いな。阿部さんがヨガをやる上で、音楽の経験も生きているのかもしれませんね。

阿部:子どものころ、大好きだったので、もしかしたら音楽からの影響もあるのかもしれません。って、いま私も話しながら思いましたけど!

吉村:音楽におけるハーモニーの感覚であるとか、他者とリズムや呼吸を合わせることであるとか、体の声によく耳を傾けることであるとか、ある意味、ヨガと音楽は共通する点がありますよね。

阿部:そうですね。だから、ヨガのレッスン中に、お母さんとかに子育てのことを話す時にも、よく楽器に例えて話すことがあるんです。子どもはこういう楽器で、いまこういう音が鳴っていて、それに対してお母さんはこういう楽器でこういう音色で…。それぞれ楽器が違うから、まずはそれぞれの音をよく聞いて、どういうふうにすればみんなでいちばんいい音楽になるかを追求していくと、もっと家族(関係)がうまくいくよ、みたいな話をよくするんですね。それをヨガで練習してみてね、って。

だから、レッスンではヨガのポーズを取ること自体を目的としているわけでは必ずしもないんです。自分の音をよりよく聞くためには、そもそも自分がどういう音をしているかということを知らなくちゃいけないですよね。そのためには「あなたはこういう音が得意なんだね。こういうふうにこっちにチューニングすると、もっといい音が鳴るよね」っていうことを、第三者の視点で伝えてあげる必要がある。それを伝える係が私なんですね。

吉村:その人が「本来持っている」音の響きをね。良い悪いというのではなく。

阿部:そうですね。みなさん体の大きさとかが異なりますから、もともと出せる音というのが、当然違っていますからね。それを踏まえた上で、その人らしい音、その人らしい響きに体を調整していくようなポーズをとっていく。そのうえで呼吸に手助けをしてもらって、呼吸とシンクロ(同調)すると、よりその人らしさが出やすい。だから呼吸も勉強しているんですね。

吉村:おっしゃっていることは、すごくよくわかりますね。僕も音楽が好きなので。

阿部:だから“響気整体”なんですよね! 私も自分がブラスバンドをやっていたから、自分がアヌサラの養成コースでヨガを勉強していた時に音楽の話を聞いて、すごく納得したんです。なるほど楽器と同じだなって。

練習方法も楽器と同じで、たとえばソロで演奏できない方が、人と合わさった時に上手にできるはずがない。
だからソロでやることも大切だし、それは避けて通れない。
でも、いつも一人で練習して、出来るようになってから人と一緒にやろうとすると、つまらないし、そこまで行くのにだいたい途中で飽きちゃう…。

吉村:そうかもしれませんね。人と一緒にやることのフィジカルな喜びみたいなものもありますよね。なんでも対他的なコミュニケーションですからね。

阿部:だから上手くできなくても、曲ができなくても、オーケストラに入っちゃって試しに音を出してみる。そうすると上達する。

私のヨガのレッスンでは、一つ一つのヨガのポーズを深くやることと、全体を流すことのバランスをよく考えます。
今日はここのところを深くやって、あとは流そうとか、今日は全体を流すことをメインにして、でも少しだけここは深くやろう、というようなことを毎回クラスの中で構成として考えています。ある時は部分練習、ある時は全体練習みたいな感じで。

吉村:毎回その時に応じて…

阿部:変えています。参加する方によって、また場の状況に合わせて、レッスンの内容を変えたりしています。畳の部屋とフローリングのスタジオでは、雰囲気も違いますしね。

大体六割ぐらいはやることを決めて、ある程度こういうことをやりたいなと思ってはいますが、でもその場の状況に無理やり私の波をどんと入れるのではなくて、ここにある波の中のいいところを拾って、一緒に調和するにはどうしたらいいかなということを、その時その場で感じながらやっています。

吉村:お互いに作り上げていくように。ジャズの即興演奏のように、ある程度コード進行みたいなものはあるけど、でもそこに自由にアドリブをのせていく、みたいな。あるいは、オーディエンスの反応を見ながら、臨機応変にアレンジを変えてみたり…。

阿部:そうそう。その場の空気や臨場感で、音楽もまったく違う演奏になりますよね。生きものみたいに。そういうのがすごく楽しいですね。

私はたまたまちょっと先にヨガを学んだから、先輩としてちょっと先にいて指揮をとっているけれども、演奏しているのは生徒さんなので、私が音を出しているわけではないんですね。

吉村:とても興味深いご意見ですね。僕としては音楽的にヨガを説明していただくと、すごく腑に落ちますね。

阿部:たとえ話が人によって違うんですよ。音楽が好きっていう人には、それに合わせて音楽の話をするし、サーフィンでグっときた人には、サーフィンの話で。

吉村:僕がサーフィンをやっていれば、サーフィンでたとえて話してくれたらわかりやすいですいからね。逆に言うと、音楽でもサーフィンでもヨガでも、深いレベルでは本質的なところは、もしかしたら同じなのかもしれませんね!

阿部:全部一緒なんですよ。そういう話の引き出しは、できるだけ多くしようとは思っています。

吉村:ヨガと整体で細かいアプローチの仕方の違いは、当然ながらあるにしても、阿部さんと僕の大元の考え方は、わりと近いのではないかと(おこがましいようですが)思いますね。サーフィンで波に乗るように、人とどうやって同調して共鳴していくかということですよね。僕も整体をする時に、たぶんそれに近い感覚でやっています。その意味でもとても共感しますね。

阿部:生徒さんにもよくお話をするのですが、富士山に登る時に、整体っていうルートがあったり、ヨガっていうルートがあったり、ヨガでもいろいろなルートがあったり…みんな山頂に辿り着くまでのルートがたんに違うだけなんですね。

だからルートの途中経過を見ると、はたから見れば全然違うことをやっていたり、まったく逆のことを言っていたりするように見えるんですけれども、行き着きたいところはみんな同じだと思うんです。目指している道程の、一つの工程として細かい違いがあるとしても、いい方向に行きたいということはみんな一緒で、みんな仲良く出来ると思うんですね。

吉村:ほんとそうですね。いろいろな意味でそう思います。


■お腹に赤ちゃんがいることはスペシャルな時間  


吉村:妊婦さんに対して、ヨガを通じて、あるいは阿部さんの立場からどのようなことをお伝えしたいですか?

阿部:まず、自分が赤ちゃんっていう“プレゼント”を与えてもらっていることに対して、自信を持ってねとお伝えしたいです。子どもをお腹に宿せるっていうことは、すごく特別なことだし、ある程度の条件が揃わないと妊娠できないですから。それで悩んでいる方がすごくたくさんいらっしゃるので…。

たとえば、つわりが重いとか腰が痛いとか、そういうことの前に妊娠していること自体が本当にラッキーなんだということを、まず知ってほしいなと思います。

吉村:そうですね。2011年は大きな災害があったりして、その心理的なショックからか、流産や早産が多かったと聞きます…。命があるだけでも幸せなことだし、妊娠していること自体が感謝すべきことでもありますよね。

阿部:本当にありがたいことですよね。せっかく命があるんだから、そのせっかくある生命を活かして、それを楽しむための一つの手段としてヨガあるのだと思うんです。腰痛を治すためにヨガがあるわけでもないし、たとえどこか具合が悪くっても妊娠していることはとても幸せなことであるので。

ここに子どもがいるんだよ、っていうことを感じやすくするために、ヨガで感覚を開けていくということを伝えたいんですね。

何かを治したら幸せになれるとか、腰痛を治したらお子ちゃまがいることが楽しめるということではなくて、前提として子どもがいるっていうことはすごく幸せなことで、じゃあどうすればそれを深く味わえるか、っていうことだと思うんです。

たとえば出来ちゃった結婚の方などは、そこに至るまでにそれなりの勇気が必要だった方もいると思うんですね。いろいろな状況が整っていない方もいただろうし…。それでも妊娠して子どもを産むって決めた以上は、サンタさんがものすごく大きなプレゼントをくれたってことだと思うんです。それを受け止めてほしいなって思うんですね。

その上で、プレゼントを貰えるだけの人でいるために何をするかっていうことかなと思います。だから妊婦さんにどうなってほしいとかは私自身まったく思っていなくて、「とにかく、いま子どもがいてよかったね~」っていうことをお伝えしたいです。

吉村:よくわかります。

阿部:たぶん吉村さんも妊婦さんのお腹を整体していてわかると思うのですが、妊娠しているということはすごく特別な時間ですよね。自分の中にもう一つの命があるっていうことは、本当にスペシャルなことだと思います。特定の年齢層の、つまり生理がある年齢層の人にしかない(もちろん男性には経験できない)ことですよね。もちろん、相手がいなくちゃできないし、そのときにある程度、健康でなければ妊娠しませんから。

そういうスペシャルな条件を、周りの親とかが整えてきてくれたんだなって、そういうふうに自分が応援される立場にあったんだということを、まずは認めてほしいなって思います。もし私に何かをして欲しいって思うことがあるとしたら、そこだけは伝えたいですね。

あとはもうそのままでいいので。本人がやりたいなっていうことを応援するのが私の仕事だと思っています。だからたとえば、もしご本人が無痛分娩がしたいということであれば、じゃあそれを応援しますよと。

何でもかんでも自然であればいいというわけでは必ずしもなくて、その時のご本人の状況の中で、その方のベストの選択ができるように、相談にのって応援はするけれども、最終的にどうするかを決めるのと、それに対してどういう気持ちで接するかというのは本人の問題なので、そこには絶対にタッチしないようにしています。

この楽器を何とかねじ曲げて、トランペットだったのをフルートにしてやろうというのはないですね。みんな同じ楽器ではないし、同じ音でもないので…。

吉村:そうですね。みんな音色が違いますからね。ある種、与えられた条件の中で、その人らしいベストな選択というか、その人にとっての自然性を導き出していく、ということですよね。それを外から押し付けるのではなくてね。


■命のバトンを渡すことを楽しむ


吉村:では産後の女性に対して、何かお伝えしたいことはありますか?

阿部:同じようなことなんですが、赤ちゃんを無事に産めたのであれば…。いろいろと大変なことはあるとは思うんです。赤ちゃんが泣いて、時にはイラッとしたり…。でも、まず目の前に赤ちゃんがいるっていうことを、きちんと自覚してもらえたら、もう何も言うことはないです。

吉村:いま生きていることや、産まれてきたことに対して…

阿部:感謝する…。その感謝する方法の一つとしてヨガがある。ヨガっていうのは、体をああしようこうしようっていうのではなくて、生まれてきて体が無事に動くっていうことに「感謝する」ためにあるんです。

たとえば大根が一本あるとしますよね。一生懸命育ってきた大根でも、大根を切っちゃったということは、そこで成仏しなきゃいけない。どうしたらこの大根さんが一番喜ぶ状態で、私たちが血となり肉となるように食べてあげられるかなと考える。で、その手段としていろいろな料理法があると思うんですけど、ヨガってそういう感じなんです。

もうすでに産み落とされている命が、ここにちゃんと存在している。
その存在していること自体に感謝して、それを楽しんで味わって…。

大根をどのように調理すればいいかをまったく知らない人に調理法を伝えてあげれば、たとえば今までいつも皮を捨てていた人に、皮を「きんぴら」にすることを伝えてあげれば、皮の美味しさを深く味わえるし、より大根を味わい尽くすことができますよね。

吉村:そうですね。

阿部:「尽くす」というのがキーなのですが、最後まで味わい尽くしてあげると、切ってしまった大根も幸せですよね。
せっかく大根を切って、命があと少しで尽きてしまう状態になっているのに、それを捨ててしまったとしたら、すごくもったいないことですよね。

そうではなくて、どうしたら最高の方法で最後を終えさせてあげられるか。その命を他のところに繋げて、循環させていけば、新しい命がそこに移っていきますよね。そういう大きな循環の流れの中に自分もいるんだよ、っていうことをお伝えしたいんですね。

たとえば私が吐いた息(二酸化炭素)を植物が光合成をする時につかってくれて、お日さまと一緒になって酸素を作って、そしてまたその酸素を私たちは取り入れているんだ、みたいな大きなサイクルや大きいうねりの中にいて、そのうねりの中の一員として自分が今ここに存在しているということを知る。それってすごく幸せなことだよね、って感謝して、深く人生を味わうためにヨガをやるんですね。

吉村:妊娠・出産という機会は、新しい命の誕生に関わるわけだから、生きること・死ぬことに密接に、かつリアルに関わりますよね。だからそういう命の循環のサイクルみたいなものにも気づきやすかったりしますよね(男性はそういう点について気づきにくいのかもしれません…)。

阿部:そうですね。だからそういう「架け橋」というか、命のバトンを渡すど真ん中のところに妊産婦さんはいますよね。このバトンを受け渡す楽しみを深く味わうっていうことを、ヨガを通じてお伝えしたいですね。

吉村:バトンを受け渡すこと、つまり妊娠・出産・子育てという機会をつらいや苦しいことにしてしまうのではなくて、それ自体を楽しめたらいいですよね。


■無事に産めたことに自信を持ってほしい  


吉村:じゃあ、2011年前後に生まれた赤ちゃんに対して、何かメッセージというか伝えたいことはありますか? 2011年は大きな地震があって、妊婦さんや小さなお子さんがいる方は、とりわけ不安な思いをされたと思うんです…。

放射能のことなどは、簡単に解決する問題ではないし、これから(おそらく人類が存続する限り)ずっと関わっていかなければならない、切実な問題でもありますよね。

もちろん、どういう時代であっても、生きていくことは簡単なことではない。困難なことはもしかしたら常につきまとうのかもしれないけど、とはいえ、今回の原発の問題は、そこに別種の、つまり簡単に解決がなされないような、難しい問題を生じさせたのもまた事実だと思うんですね。そういう時代に生を受けた子どもたちや、あるいはお母様方に対して、阿部さんがお伝えしたいことがありましたら、お聞かせいただきたいのですが。

阿部:まず、大前提として、この最中に無事に子どもを産めたこと、そしてまた無事に生まれてきたことに対して、自信を持ってほしいなと思います。
そのことを生まれてきた赤ちゃんにも、時が来たらきちんと伝えてあげてほしいなと思います。

こういうことがあって、たとえば「絆」とか、みんなが繋がっているんだということを自覚するようになったというか、今まで以上に意識するようになりましたよね。「きずな」ちゃんっていう子がいるとか、よくニュースとかでやっていたりしますよね。

ヨガって「結ぶ」っていう意味なんですよ、っていうことをレッスンでお伝えしたら、ある生徒さんが「うちの子、結(ゆい)っていう名前なんです!」って言って、すごく感動されていました。

この年に生まれてきたお子さんとか、この年に妊娠していた方は、これからリーダーシップを取りながら未来にバトンを受け渡していく立場をプレゼントされた、とても徳の高い運のいい人だと私は思います。もちろん、みんなそういうバトンは持っているんだけど、とくに。

吉村:同感ですね。

阿部:大きいものを抱えているからこそ、何かあった時の影響も大きいし、もしかしたらそのぶん揺れも大きいのかもしれません。でも、この最中に産めたということは、やっぱり強くてしなやかでないと産めないですからね。こういう時に無事に子どもを産めて、子どもを育てているということに、まず誇りを持ってほしいなと思います。そこはしっかり認識してもらっていいと思います。

たとえば、雨が降った時に、いまから洗濯物を干そうとしている人や、いまから出かけようとしている人は、雨が降ったら「あー嫌だな…」って思いますよね。でもいまレインコートを買ったばかりの人は、「やったー着れる!」って逆に嬉しかったりしますよね。

出来事によって自分の気持ちが決まるのではなくて、どういう気持ちでその出来事を見て、それに対して自分がどのように向かい合うかが大切だと思うんです。

だから震災が起きたからつらいとか、放射能がどうだから大変だと短絡的に思うのではなくて、もちろんパニックになることもあるかとは思いますが、そんな時こそちょっとゆっくり落ち着いて呼吸をしたりすることが出来たらいいですよね。そのための手段がヨガでなくても、他のことでも何でもいいと思うんです。好きな音楽を聞いたりとか、アロマをたいたりとか、お風呂に入るとか何でもいい。あくまで選択肢の一つとしてヨガがあるだけなので。

落ち着いた呼吸が出来るように、自分がリラックスできるようなことをやって、ちょっと気持ちが穏やかになったときに、いまある状況に対してどういうふうに目を向けられるかが大事だと思います。冷静であれば、状況に踊らされたり、情報に振り回されずに、自分自身のことと分けられるようになりますよね。

感覚が開いていれば、必要な情報はきちんと入ってきます。だから、フラフラするのでなくて、オープンでいながらも地面にしっかり足をつけて、芯があればいいと思うんですね。クラゲみたいにあっちにいったりこっちにいったり、ただたんに波に漂っているだけではなくて、サーフィンをするように、きちんと波に乗る意思をもって、でも波とケンカするのでもなくて、波と仲良くする…。

そういうことを少しでも意識できれば、波があること自体を自分が成長することの糧にできると思うんですね。もちろん、大変なことはあるかもしれないけど、でもだからこそ蓮の花が綺麗に咲いていくように、それを自分が成長していくためのパワーに変えることが出来ると思うんです。

この年代に生まれた子は、大きくて綺麗な花が咲くんだって思ってほしいです。それをママにも自覚してほしいなって思います。

あと何年かして今の子どもたちが大人になった時に、この年代に生まれた子どもたちは特別なリーダーシップをとっていると私は思っています。
そういうことをヨガのレッスン中だけではなくて、ブログなどの活動を通じてお伝えしていきたいなと思っています。

吉村:この時代に生を受けた子どもは、新しい日本の未来を作っていく「希望」の星だと思います。そしてだからこそ、子どもたちに何を文化として残し、そしてまたそれを未来にどのように伝えていくかという、大人や社会の責任というのが、今後ますます問われてくるんじゃないかなと僕は思います。



■学校の「部活」みたいな場所を作りたい 


吉村:では最後の質問なのですけれども、もしタイムマシンに乗って未来の世界、たとえば1年後、3年後、あるいは10年後の未来に行けるとしたら、そこでの阿部さんは何をしていますか? これからの夢というか、そういうのがあれば、お聞かせいただけたらと思うのですが。

阿部:じつは私、子どもの頃から将来何になりたいとか、一回も思ったことないんですよ。職業がどうこうというよりも、自分自身が自分らしくいられる状態で何かを外に表した時に、それをちゃんと受けてくれる人がいて、その人が少しでも幸せな感じを味わってくれたらそれでOK!っていうのがずっと自分の人生の中であったんです。人とコミュニケーションをして、共鳴することができたら、それだけですごく幸せなんです。そこをこれからも突き詰めていきたいなと思います。

ただ、ヨガのサークルは、いまは街の小さな交響楽団ぐらいなので、一つ一つの楽団をもうちょっと大きくして、少しずつ広げていきたいなというのがありますね。

それと、妊産婦さんにお伝えしているヨガって、思春期の子とか結婚する前の女性にとってもすごく大切なことだと思っているんです。
というのは、妊娠してからマタニティヨガをやるというのは、ある意味、芽が出たあとから畑を耕すようなものなんですね。

吉村:たしかにね…。

阿部:でもマタニティヨガをやると、妊娠・出産をする上で体を整えておく大切さと、ことの重大さに女性はみんな気が付きます。

どんなに教え方が拙くても、そこに気が付かない人はいないです。ただ、タイミング的に、もう少し前からヨガを始めていたほうが…っていう時がやっぱりある…。もし最初から知っていれば、もしかしたら腰痛にならなかったかもしれないね…って思うんですね。

小学生のときからハイヒールを履いちゃったりするわけですよ。それが将来、骨盤とかにどういう影響があるかっていうことを知らない。
ほんのちょっとした事ですけど、知っているだけでもぜんぜん違う。

吉村:そうですね。

阿部:マタニティヨガとかで、女性の体がどれだけダイナミックに変化していくか、そしてその時にどういうことが大切なのかということを目の当たりに見ていると、いろいろと勉強になります。妊娠していた時こうだった人が、産後はこうなるんだな、というのが何年もやっているとだんだんわかってくるわけです。

最初は妊婦さんでお会いして、お子さんを産んで、また妊娠してまた産んでと、そのたびにヨガのレッスンに来ていただいている生徒さんを継続的に見ていると、なるほど~と勉強になります。

妊娠・出産という、体と心が大きく変化するような波が来る時に、どういうふうにしておけば、その波にうまく対応できるのかということを、妊娠前の若い人達にもお伝えするような場があればいいなと思うんです。これからは、少しづつそういう場も増やしたいなと思っています。

吉村:阿部さん、いつか本出したほうがいいですよ!

阿部:ありがとうございます! ただ、私一人で伝えていくのはなかなか大変なので、たとえばサークルにもうすこし人を集めて、他の流派のヨガの方とか、ベビーマッサージの方とかアロマの方とか、いろいろな人を呼んで、いつ遊びに来てもなんかやっている、みたいな場所が出来たらいいなと思っています。

その準備をしようと、いま水面下でちょっとずつ動いています。

吉村:学校みたいな感じですか?

阿部:そうですね。学校の「部活」みたいな感じ。勉強するというよりは、部活みたいな感じで。児童館にいろいろなお稽古事があるみたいなイメージで、どれをやるのもやらないのも勝手だし、ただお茶を飲んで帰ってもいいし。もちろん有料じゃないとやっていけないから、お金はいただくけど、有料でお母さんのサポートがついている児童館、みたいなことが出来たらいいなと思います。

吉村:いわゆる「子育てサロン」みたいなものでしょうか?

阿部:子育てサロンにあまり行ったことがないからわからないけれど、そういうくくりになるのかな? 

ただ、そのくくり自体は私にはどうでもよくて、本でもDVDでもそういうところが充たされていれば、形は何でもいいわけです。
お互いに循環して共鳴して、オーケストラみたいに一緒に音を出して楽しいね!
っていう状態が出来てさえいれば、形にはとくにこだわらないです。

吉村:ぜひやってほしいですね!

阿部:だから吉村さんにも、整体的な季節の過ごし方とか、そういうことを伝える立場として参加していただけたら嬉しいなって、私の中ではすでにリストに入っているので(笑)。

吉村:その節はよろしくお願いします! ということで、今日はどうもありがとうございました。



(2011.12.08 at ミスタードーナツ 武蔵小山店 インタビュアー・構成 吉村光弘)


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